11月3日 宝塚市のNさまより

 

恵子さん、そしてパオロさんがご想像になっている以上に、両親と私は
ご一緒していただいた2日間をありがたく、そしてかけがえのない時間だったと
感じておりますことまず伝えたいです。

プログラムになく連れて行っていただいたトゥスカーニアには、大感激しました。
名前は知っていましたが、緑の中の鄙びた街並みとロマネスクの素晴らしい教会は、
瞼から消えることはないでしょう。
訪れた教会・・・・・どこかで見た覚えがあったので、帰国後記憶をたぐると
タルコフスキーの映画「ノスタルジア」冒頭部分で出てくる印象的な教会(内部)で
あることを突き止めました。
ソレントでも、ソフィア・ローレンとデ・シーカが出演した「パンと恋と・・」のロケ地で
昼ごはんをいただけて、映画好きな私には思いがけないプレゼントとなりました。
イカを家族総出で下ごしらえしている漁師一家とのふれあいも忘れがたいです。
パオロさんのお陰で、私の行った愛すべき場所を両親に見せるという目的以上の
究極の2日間でした。

年寄り二人に私で、お気疲れも多くなさったかと思います。
両親にとてもよく気を遣っていただき心から感謝しております。
拙いイタリア語では表現しきれなかったこのお礼の気持ちを、私に代わりまして
恵子さんからお伝え願えれば幸いです。

旅の思い出に・・・パオロさんがラヴェッロのドゥオーモ広場でフリスビーをして遊んでいる様子を
写真に撮りましたのでお送りします。ジャンプして見事なキャッチをしている部分も切り取りました。
さすがのパオロさんもこんな写真があるとはお思いにならないと思います。
Paoloジャンプ

日本語(文化会館でお勉強なさったんですね!)で会話が
出来たことが両親の疲れが少なかったことのひとつであると思います。
イタリアに10回以上来ているとは言え、やはり外国語は頭が疲れますもの。
我が家では、パオロさんのことを実はサン.パオロさんと呼ばせて頂いています(笑)。
私達にとってはまさにサン.パオロなのですもの。

パオロさんに「帰りはどうしますか?」とご心配頂きましたが、
ポジターノからローマまでの帰路は、父の希望でサレルノまで
海上から海岸線を眺めながら船で行きました。
険しい山々やいりくんだ細い道、サラセンの塔やへばりつくように
建つ家々が、また違った趣きで味わえました。
ただ眺めて終わりではなく、あそこは、あれは・・・と思いを馳せる
ことが出来ましたのも、パオロさんに前日じっくりと小さな町の
起源を含め、案内していただいたお陰です。
サレルノでは、どことなくユーモラスなライオンが扉を守るドゥオーモを
見学しました。
見応えのあるドゥーモでした。
ローマに帰るべくサレルノ駅までのタクシーを捜しましたが旧市街で
狭い路地は人もまばら。
両親はドゥオーモに座らせて私だけ周辺を歩いてみましたが、
タクシーの気配ゼロ。呼んでくれそうなバールもなし。
運よく通りかかったタクシーを客がいるにもかかわらず無理矢理止めて
「無線でここに一台呼んで頂戴!」と頼んでなんとか駅にたどり着く
ことができました。
そこからローマまでの切符を買うのに、並ぶこと30分。
パオロさんとの旅がいかに効率良く濃厚なものであったことか!です。
パオロさんへの感謝の言葉は尽きません。

私の書いた文章で良ければ、どこでもHPにお使いください。
ありきたりでない、深い旅をコーディネートして下さるパオロさんの宣伝は
友人にもどんどんしたいと思います。

早いうちにまたローマに帰り、恵子さんとパオロさんの住むまだ見ぬ地域を
探訪したいです!